子育て世代・教育資金

親が健在してこその子育てです

養育や教育の多くは、親が収入を得るからこそ成り立ちます。

親に万一のときには様々な経済的変化が訪れます。

経済的な理由で子供に学びの機会を諦めさせることのないよう、「生活資金・養育資金と教育資金」「社会保障や福利厚生・住居費・生活費」などは合わせて考えましょう。

子どもの教育資金はいくら必要?FPおすすめの貯め方とは?

お子さまがいる方からの相談で、最も多いのが教育資金についてのお悩みです。教育資金をどれくらい準備すれば十分なのか、どうやって貯めていけばよいのか、イメージがつかず不安に感じる方も少なくありません。

実際にかかる教育資金の相場と、おすすめの貯め方をFPが解説していきます。

親としての保障内容は「誰」が「どう」決める?

保障内容を決める要素は?

保険金額については、「現在の収支」と「万一があった後の収支」の差額が必要保障となります。生活費だけではなく、遺族年金・死亡退職金・団体信用生命保険(賃貸の場合は、家賃など)・住居維持費(マンションの場合は、管理費・修繕積立金など)・予定している教育資金などを考慮して決めましょう。

ただし、被保険者が独断で決めることはお勧めしません。なぜなら、保険金を使うのは残されたご遺族です。受取人(配偶者)を交えて決めていくことをお勧めします。

保険の例

保障内容を決めるときに重要なことは、「万一の時に、現状維持の生活が可能か?」です。

生活費だけを考えた場合、安い保険料で大きな保障が持てる「収入保障保険」などがお勧めです。

教育資金を考えるときの注意点

巷に掲載されている教育資金のデータは現在のデータで、お子様が進学する将来の金額ではありません。

例えば、私立文系の大学の教育費総額は、現在4年間で約700万円(自宅通学)です。インフレ率が3%の場合、18年後は170%の約1,200万円になります。

インフレ率を踏まえて、教育資金作りを計画的に行いましょう。

学校区分自宅通学下宿
国立(4年)524.6万円800.9万円
私立文系(4年)700.5万円987.9万円
私立理系(4年)835.4万円1,122.9万円
私立家政・芸術・体育・保健科(4年)781.4万円1,068.8万円
私立医歯系(6年)2,535.9万円1,068.8万円
私立短大(2年)356.7万円482.8万円
※データは日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査結果」を参考にした概算値です。

奨学金は最後の手段と考えて

現在、奨学金は、大学生の半分近くが利用しています。

とはいえ「こんなにたくさんの学生が奨学金を利用しているなら、うちも奨学金でいいか。」という考え方はよくありません。貸与型の奨学金は、子どもの借金です。子どもは借金を背負って社会人になり、子ども自身が返済していきます。

また、将来、子どもが住宅を購入する際に奨学金が残っていれば、住宅ローンの審査に影響する可能性があります。

大学入学は18歳からと時期が決まっているため、教育資金は10年以上かけてコツコツと計画的に準備することができます。教育資金はできるだけ前もって準備しておき、奨学金は最後の手段と捉えておきましょう。

教育資金のおすすめの貯め方

ポイント①子どもが小さい頃からコツコツ積立

子どもが大きくなってから慌てて教育資金の準備をし始めると、十分な金額を貯めるのはなかなか困難です。

例えば1,000万円貯める必要がある場合、5年間で準備するなら毎年200万円貯める必要がありますが、18年間かけて準備すると毎年約55.5万円で済みます。ドルコスト平均法にみられるように、運用は時間をかけた方がリスクに対応しやすく、利益も増えやすい傾向にあります。

このように、子どもが小さいうちからコツコツと積み立てていくことで、負担が少なく計画性を持って資金づくりができるのでおすすめです。

ポイント②金利を味方につける

教育資金のような10年以上先の未来に使うお金を貯め始める場合は、金利を意識しましょう。

銀行の普通預金は金利0.2%程度が一般的なので、銀行で貯めた場合は、ATM手数料などを考えると、マイナスになってしまうこともしばしばあります。

また、インフレ率にも届かない可能性がありますので、効率よく貯蓄をしたいなら、投資信託や保障性も担保されるドル建てや変額の生命保険など高い金利がついて運用性のあるものも選択肢に入れると良いでしょう。ただし、運用性があるものはリスクもあるため、ライフスタイルを考えながらバランスを意識することが大切です。

ポイント③管理外を意識する

この3つめのポイント「管理外を意識すること」が、教育資金を貯めるときに最も重要です。

お金を貯めたい場合、支出をできるだけ減らして残りを貯蓄に回す(収入―支出=貯蓄)と、やってしまう人もいますがFPの観点ではこれは間違いです。

収入から先に貯蓄を管理外に抜いておいて、残りを支出として自由に使う(収入―貯蓄(管理外)=支出)のが正しい貯蓄のやり方で、これを「先取り貯蓄」といいます。

いつでも使えてしまう普通預金で貯めていくのはかなりの固い意志がないと難しいので、管理外を意識しましょう。

自分の手の届かない管理外へ毎月一定額先取り貯蓄することで、無理なく計画的に貯めることができます。